調理やアイロン、その他ヘアダイ等日常生活を送っていく中で火傷を負ってしまうことはどうしても起きてしまいがちですが、そのままにしておくと跡が残ってしまうことがあるので速やかに適切な処置をしなくてはなりません。大切なのはとにかく速やかに冷やすことで、10分から30分程度患部に冷水をかけ続けると痛みもだいぶ収まり跡も残りません。皮膚の弱い方ではしばらくシミ状のものが残ったりしますが、ビタミンCをとったり患部の保湿、紫外線対策を心掛けることでかなり改善することができます。ただしこれは比較的軽度な火傷の場合で、なかなか痛みが消えなかったり水ぶくれが生じた場合ではかなりの確率で跡が残ってしまいますので、病院に行って治療を受ける必要があります。
皮膚科ではワセリンやステロイド系の傷の治りを早めるものや傷付いた組織をきれいにするもの、悪化した場合でも効果のある軟膏など症状に合わせて処方してくれます。しかしどちらかといえば皮膚科でも軽度から中度までの火傷にしか対応できず、事故などで生じた重度の火傷では形成外科による外科手術を行う必要があります。皮膚の奥深くまで組織が破壊されているので回復はなかなか期待できず、他の健康な部位から皮膚組織を移植したりしますが大変時間と労力がかかり、症状によっては数年以上必要とします。またそれだけの手術を行っても完全に元通りに戻ることはあり得ず、一生の間跡と付き合っていかなければなりません。